電気通信事業者の内、インターネット接続サービスを提供するものである。プロバイダやISPなどと略して呼ばれることが多い
インターネット接続サービスの提供として、インターネットへのコネクティビティ(接続性)を提供する事を主要なサービス内容とする。その他付帯的なサービスとしては、電子メールアカウントの提供 、ウェブページ公開用スペースの提供、また、ISP独自によるポータルサイトを運営しており、併せてコンテンツサービスを提供する業態が一般化している。
サーバーに対する負担やセキュリティーの問題から、CGIやSSIなどの利用に制限を設けている場合がほとんどです。
近年は、IP電話やVODなどのブロードバンド回線を活用した付加サービスも一般化している。その他、企業向け等に専用線接続サービスやVPN、ホスティングサーバ(俗に言うレンタルサーバ)、ドメイン名取得手続きの取次ぎ、ASPなどの提供なども行う。また、一般的ユーザ向けにサービス利用のためのユーザサポート(電話やメール、さらには出張サービス)も行う。
通常、ISPは第2種電気通信事業者であり、第1種電気通信r事業者である回線事業者とは区別され、事業の開始に当たっては総r務省への届け出と電気通信主任技術者の選任が必要である。回線事業者の回線はアクセス回線、アクセスネットワークなどとも呼ばれ、POI(Point Of Interface:ISPとの接続点)からラストワンマイルを経てユーザー宅までの接続回線を提供する。
一方、事業者が従来から保有してきた回線を活用したり、またはISP自体が積極的に回線を構築(投資)するなどにより、ISPが回線事業者を兼ねて、一体化したサービスを提供することを強みとする事業者もある。ADSLやCATV、FTTHなどのブロードバンド回線サービスのほか、無線アクセス(FWA:Fixed Wireless Access)などの無線ネットワークサービスにおいても見られる。携帯電話やPHSにおいても、各移動体通信事業者(キャリア)がISPサービスも提供している形態もある。
また、ISPが、回線事業者からの接続回線の卸提供を受けて、ISPサービスと接続回線サービスを一体化(ホールセール、whole sale)して提供する形態もあり、CATV、FTTH、ADSLなどブロードバンド回線に多く見られる。
継続的に、技術の進歩および厳しい価格・サービス競争にさらされており、ISPの吸収合併などの再編も一部では見られている。
ダイヤルアップの時代には、パソコン通信と同様にオンラインサインアップにより接続設定し、すぐにサービスを利用開始できるようにし、新規ユーザの獲得に貢献した。また、CD-ROMによるオンラインサインアップ用のソフトウェアの配布(店頭、雑誌添付など)、新規購入PCへのバンドル(初期インストール済)などもある。
ブロードバンド回線の普及以降、ユーザへのISPサービス普及率の大幅な増加、それによる新規加入者数増の鈍化などが表面化し、サービスの差別化のほかに、ユーザを他のISPから乗り換えさせる方針に重点が置かれている(乗り換えたユーザへの料金割引など)。一方で、各地に多数存在したダイヤルアップ接続用アクセスポイント回線の縮小が、ナビダイヤルなどの特殊番号サービスを利用した「全国共通番号」などの形で進行している。
ブロードバンド回線の普及に伴い急増しているコンピューターウイルスやスパム(いわゆる迷惑メール)へのセキュリティ対策も、ユーザへのサービス提供も含めて重要となっている。ISPによっては他社とのサービスの差別化の一つとして、スパム対策サービスや、電子メールのウイルスチェックサービス、パケットフィルタリングサービスを有償または無償で提供している。
また、セキュリティだけでなく、ユーザ数の増加・一般化に伴い、ユーザ自身による不正、不法または違法な行為への対処も(一部限定的ながらも)求められている。
上記のような状況や、ブロードバンド化による通信量の増加などに対応する設備投資が負担となり、通信キャリア系列や一部大手電気機器メーカー系列などの大手事業者以外の中小事業者(いわゆる地場プロバイダ)は経営が苦しくなり、淘汰が進んでいる。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用